
皆様、こんにちは。井上久恵です。
銀行業務のため、徒歩で銀行に向かっていた時のことです。
後ろから数人の若者の、こんな会話が聞こえてきました。
「お前、それ訛ってるよ」
「え?オレ、今訛ってた?」
「うん。訛ってた。それ、多分マイナスだわ、マイナス1ポイント!」
「マジで?!うわーー…」 といった具合です。
ポイントって何?と思い、タイミングをはかって振り返ると、おおよその答えが分かりました。
彼らは、リクルートスーツを着た就活生でした。
就職面接を想定し、友人に訛りを指摘していたのでした。
その後に続く会話から、彼らは福島から来た就活生のようで、自分たちの訛りやイントネーションについて
「ここはこう言った方がいい」
「そのイントネーションは違うな」など熱く語っていました。
私の主人は関西出身です。今でこそ標準語を話す主人ですが、主人が営業職に転職するとき私は、
「関西弁ではなく、標準語を使うようにした方がよい」と提案したことがありました。
訛りは、「この営業マンは地方出身者で、このエリアや地域性のことを何も知らないのでは?」というような
マイナス印象を顧客に与えてしまう可能性があると考えたからです。
転職したては知識や経験もありません。東京で働くなら私たちと同じように標準語を遣い、「マイナス印象ではなく、出来るだけ0に近付けるところから頑張って!」と背中を押したことを、
彼らの会話からふと思い出しました。
「郷に入れば郷に従え」という諺の通りです。
物心がついてから、私は関東から出たことがありません。
そんな私が仮に関西で働くことになるとします。
私は、その地域の言葉遣いを出来るだけ体得し、遣うことから始めるのが、その地域に馴染む一番早い方法だと今もそう思います。
訛りやイントネーションを直すのはとても大変だと思います。
「頑張れ、若者!就活生!」と心の中でエールを送りました。