
皆様、こんにちは。井上久恵です。
JR根岸線「関内」駅、「石川町駅」、みなとみらい線「日本大通り」駅、
「元町・中華街」駅を地図上でぐるっと丸で囲うと、「山下町」というエリアが大部分を占めます。
とても広いエリアで、同じ山下町内でも場所によってカラーが異なりますが、
横浜では人気のエリアの一つです。
弊社から2分も歩けば、山下町エリアに突入するため弊社にお越しになるお客様も山下町でお部屋をお探しの方が多くいらっしゃいます。
従って、我々スタッフは山下町界隈をよく知っています。
私自身もお部屋の下見やお客様のご案内で、もう何度も足を運んでいます。
さて、先日もお客様にお部屋をご紹介する前に、事前に下見を行おうと
山下町周辺を歩いていました。
中華街メインの入口となる「善隣門」傍に、「加賀町警察署」という
中規模の警察署があるのを皆様ご存知でしょうか。
いつもこの付近に差し掛かると、
「ここは山下町なのに、どうして『加賀町』警察署なのだろう」と
ずっと気になっていました。
「よし!こうなったら、あれをやるしかない!」
・・・ということで、いい機会なので調べてみました。
実は、ワンズリアルティに入社した直後、横浜について知識を付けておこうと
「横浜 謎解き散歩」(新人物文庫出版)という本を買っているのを思い出し、
さっそく自宅に帰り目次を見ていると、見つけました!
「山下町にあるのになぜ『加賀町警察署』『薩摩町中区役所前』?」という目次でした。
明治初期、山下町周辺は外国人居留地(山下居留地)でした。
当時の山下居留地は約30の町名が街路ごとに付いており、それで区画が割り振られていました。
たとえば、加賀町、薩摩町、日本大通、本町通、蝦夷町、小田原町、尾張町、大坂町などなど。
現在も残る地名もあれば、地名が町名として付いているのはなぜ??と、不思議に感じました。
そして、居留地の治安を守るべく発足した「居留地警察署」が加賀町に移転したことがきっかけで、
「加賀町警察署」として名称が変わりましたが、明治32年に居留地制度が廃止され、山下居留地の町名は山下町に変わりましたが、「加賀町警察署」は今度は名称を変えずに、現在に至るそうです。
また、現在も中区役所前のバス停の名称が『薩摩町中区役所前』であることは、
この本を読んで初めて気が付きました。
さっそくバス停を見に行ってみると、「本当だ・・・、薩摩町って書いてある」。
これも明治時代に遡ります。薩摩町という今の場所に市電の停車場があり、
市電が廃止されバスに入れ替わった今も、名称を引き継いでいるということです。
あーすっきり!
これからも、少しずつ小出しに弊社周辺のエリアについて
ご紹介していこうと思います。
私自身の勉強にもなりますし、皆様にも歴史深い横浜について興味を持って頂ける
良い機会になればと思います。