2015年07月15日
営業活動日記 「私が不動産鑑定士になった理由 その3」

皆様、こんにちは。不動産鑑定士の松本智治です。

前回に引き続き、私が不動産鑑定士になった理由の続編になります。

不動産鑑定士の2次試験に合格し、3次試験を受けるためには、
2年間不動産鑑定事務所に勤めて実務経験を経る必要がありましたので、
横浜駅の近くにあります鑑定事務所に勤めることになりました。

会社に勤めはじめて痛く自覚させられましたことは、試験を受けることと実際に仕事の実務に携わることとは、
いわば次元が異なるもので、試験では7割程度正解すれば受かるものでしたが、こと、仕事におきましては、
あとの3割は間違えても良いなどということは到底許されません。
当たり前のことですが、社会人経験のない自分が、いざ、給料を頂いて仕事に関わることの意味を
きちんとは理解していなかったと思います。

とても恥ずかしい話しなのですが、6年も引きこもって机に向かって試験勉強ばかりしていると、
人とのコミュニケーション能力が育まれず、例えば、役所に行って基本的な不動産関連の調査をする際にも、
役所の方に単純な行政法規関連を質問することでさえ足が震え、顔がこわばる始末でした。
この、対人恐怖症とさえいえる症状にはとても悩まされました。

また、鑑定評価業務を行っているうちは、どうしても不動産取引の実務に関わることがありませんでしたので、
鑑定評価のご依頼人から「理論的なことはわかりました。でも、実際のところ、どうなんでしょうね。」という、
至極当然な質問に対して、不動産取引に係る実際的な話しができないという壁がありました。
そこで、まだ年齢的に26歳の頃でありましたので、一度鑑定評価から離れ、不動産仲介をやってみようと志願し、
同じ横浜駅の近くにありました不動産仲介会社へ転職を致しました。
そこでは売買仲介の営業職を数か月行い、人事異動で契約業務や銀行融資関連事務、残金決済業務などを行う
業務部へ異動致しましたが、その業務部で行う、「重要事項説明」を行い始めたことで、自分のなかの仕事に対する
自信が湧きはじめました。
不動産法規的な知識は人並み以上にあると思えたことから、自分の言葉で説明をし、声をいつもよりも少し大きく、
落ち着いて、一言一言をお客様に伝えられるようになるにつれ、仕事をすることの意味が少しずつ分かっていったような
気がします。

(次回その4に続きます。お楽しみに)

 

非公開物件見てみませんか?