
皆様、こんにちは。井上久恵です。
冬休みが明けました。
明けたばかりではありますが、世の中は早くも3連休が続きます。
まだまだ休みモードの調子だったり、生活が通常のリズムに戻らない、
という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
皆さんゆっくり心身を休めることができましたか。
私は実家のある島根に主人と一緒に帰省をしました。
幼い頃から事あるごとに島根に帰省していますが、今年初めて経験したことがあります。
それは村の年中行事である「とんど焼」です。出雲地方では「とんどさん」と呼びます。
何mもある竹を中心に立て、そのまわりをしめ飾りや神仏のお飾りでかためます。
そこに火を放ち、最後はその残り火で鯛を焼いてみんなで分けて食べます。
「とんどさん」は、太鼓を打ち鳴らして村を練り歩くのが始まりの合図です。
太鼓の音が聞こえてきたので、「待ってました!」とばかりに私は子供のように家を飛び出しました。
現場につくと、母をはじめとした村の当番の女性たちが準備したお料理と、御神酒を出されたり、
段ボールいっぱいに入ったみかんを、コートのポッケに突っ込まれるようなかたちでたくさん頂きました。
「とんどさん」が終わり家に帰ってきた両親が
「来年はもっと簡素なとんどさんにすることになった」と言ってきました。
これでも昔と比べ随分簡略化されてきたそうなのですが、さらに簡素にするというのです。
「昔と比べ子供が集まらない。村には高齢者が子供の数より多く、
その人たちは家から出てこれなくなってきている。
とんどさんの意味が薄れている」というのが理由のようです。私はそれを聞いて寂しさを感じました。
現在実家は島根にありますが、私自身島根で育ったわけではありません。
口を挟む権利もありませんが、伝統行事が消滅してしまう道を進んでいるような気がして仕方ありません。
確かにとんどさんには子供の姿はありませんでしたが、その日は既に学校が始まっていたことも理由の一つだと思います。
(そのことに気が付いていない・・・?)
村の子供たちがいずれ大人になり、この伝統行事を引き継いでくれることを願うばかりです。