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皆様、こんにちは。井上久恵です。
この間、衝撃的な事実を知りました。
衝撃的と表現しましたが、あくまでも私の個人的なレベルであります。
しかし、恐らく私と同じ世代の方か、それ以下の世代の方たちは
この事実を知らないのではないかと思うのです。
大したことではありませんが、お話させて頂きます。
先日いつものように銀行業務を行いました。
初めてお振り込みで対応するお客様から、口座番号や受取人名を伺い準備を整えていました。
この時は銀行へは行かず、ネットバンキングからの振り込みで、いつものように作業を進めていました。
ネットバンキングはまだ不慣れの為、一つ一つ丁寧に入力していきます。
最後の段階になり、ポチ!っと振り込みボタンを押そうとしたとき、パソコンの画面に赤字が出てきました。
『受取人名を変更しました』の文字が…!
「へッ?」
選択した銀行も入力した店番号も、口座番号もどれもお客様から伺っていた内容と変わりが無いのに、
受取人名が違うなんてありえるのか…?と。
伺っていた受取人名は、お客様のフルネームでしたが、変更された受取人名には、
『○○○(お客様の苗字) カシコ』と表示されています。
「カシコって何だ?!…かしこ?かし子?」
驚いた私はすぐさま振り込み手続きをキャンセルしました。
お客様に確認の電話をすると、「それで結構です。そのまま手続きを進めて頂いて構いません。」とのご回答でした。
「うーむ…こんなことってあり得るのか?」とモゴモゴしていると、代表に「どうしたの?」と聞かれ、
話の流れを説明しました。
すると、「昔はペットの名前とか、本人以外の名前で口座を開設する事が出来たのよ。」と教えて頂きました。
これは初耳でした。
調べてみると、口座獲得競争が激しかった1980年代に「仮名口座」での開設が増えたようです。
犯罪収益移転防止法の施行に伴い、本人確認が義務化され今では「仮名口座」を開設することは難しいとのこと。
なるほど!
私の父は現在ファーマーですが、これまではずっと銀行に勤めていました。
「コンプライアンスだから」が口癖だった父から、銀行時代の話を一度も聞いた事がありません。
遊びの部分が全くない父が「仮名口座」を作るハズもなく、こんな面白い試みがあったことなんて私はつゆ知らず…。
知っていたらきっと、作って作ってとせがんでいたでしょう。
今まで何百回と振り込み手続きを行ってきましたが、これは初めてのことでとても驚きましたが、
また一つ勉強になったのでした。
私と同じように知らなかった方にも「なるほど!」と学んで頂けたら幸いです。