
皆様、こんにちは。山口幸夫です。
今日は、営業担当者として絶対に外してはいけないことについて、
書かせて頂きます。
弊社では、このところ事業用物件の取引が多いため、ミスや漏れのないよう、
契約が滞りなく行える段取りを心がけております。
同時進行で何件もの契約書類の作成を行っているため、神経も使います。
その中の1件に、弊社が買主様側の業者で、ある大手不動産会社が売主様側の仲介業者と
なっている案件があります。
売主様側の担当者とは、契約に向けた打合せを何度か重ね、事前に契約書類の準備も
行ってきましたが、先方から送られてきた契約書類の重要な箇所に誤りがあるなど、
正確さに欠ける内容が多く、不安が募っておりました。
そんな矢先、契約交渉の結論も延びている最中、なんとその案件の売主様から
弊社へ直接お電話が入りました。
売主様いわく、「担当者から状況報告がなく、どうなっているのか不安だったため、
ルール違反と知りながらも買主様の仲介業者である御社へ電話をした次第です。」と
丁重な口調で会話が始まりました。
私の方で、本日の夕方に契約日などの詳細を決めるため、買主様に会うことになっている旨を
ご説明して、ご理解を頂きました。
売主様は70名程の組合組織であり、その代表理事の方からのお電話でした。
立場上、他の組合員の方々から契約の事をいろいろと聞かれて、居ても立ってもいられずに、
弊社へ連絡をしてきたのだと思われます。
仲介の仕事は、お客様の間に立って代理で交渉等を行います。
状況報告は絶対に怠ってはなりません。マメな報告が肝心です。
先方担当者に聞いたところ、「昨日もお客様には電話をして報告をしている。」とのことでした。
きっと、自分は責任を果たしていると思っているのでしょうが、これは相手の立場を考えていない
証拠であるといえます。
大切なことは、電話をかけたかどうかではなく、お客様にきちんとご理解頂けたかどうかです。
売主様が弊社へ直接電話をされたということは、その説明は的を得ておらず、お客様の求めている
報告内容ではなかったことを裏付けるものだと思います。
お客様あっての仲介業です。
お客様の立場になって考えれば、何をしなくてはならないのか分かるはずです。
そして報告は絶対に外してはいけない義務です。
報告とは、他でもなく相手のために行う気遣い・配慮であり、相手のことを思っていれば
当然の行動であるということを、改めて強く思った次第です。