2015年11月27日
営業活動日記 「忘れられない出来事」

皆様、こんにちは。井上久恵です。

家の玄関やオートロックのエントランスを前にして、
「自宅の鍵がない!」というご経験がある方はいらっしゃいますか?
昨晩の私が、まさにその状態でした。

私のお間抜けな話をズラズラしたいわけではなく、
今日はこの後出会ったタクシー運転手のお話です。


日中主人から「今日は帰りが遅くなる」と連絡があり、
開かないエントランスを前にフリーズした私。
なんとか主人から鍵を受け取らなくてはと思い連絡を取ると、運よく電話に出てもらえ、
さらにたまたま近くにいることが分かりました。
「タクシーでも使って、とにかく早く鍵を取りに来い」という指示だったので、
自宅前から急いでタクシーを拾い、主人がいるところまで向かってもらいました。
その車中でのお話です。


良く喋るタイプの運転手Aさん。
タクシー運転手の「あるある話」をたくさん聞かせていただきました。

例えば、
左車線は路上駐車の車が多いので、一般の人は右車線の方が早く目的地に着くと考え
車を走らせるそうですが、実はそれでも左側車線を走っている方が目的地には早く着くそうです。
また、目的地への道がいくつかある場合、運転手が最短ルートを選ぶのではなく、
お客さんに選んでもらうのが一番クレームがないそうです。
中には「あっちの細い道を走ってくれ」とジグザグの道をあえて選ぶ方もいるからだそうです。

タクシー業界で一番クレームが多い事由を皆様ご存知でしょうか。
私は料金に関することだと思っていたのですが、実は「愛想の悪い運転手」に対するクレームなんだそうです。
これには驚きましたが、この後のAさんの話を聞いて納得しました。
先程私は、Aさんを良く喋るタイプと言いましたが、定年を迎えタクシー運転手になるまでは営業畑で働いてきたそうです。
タクシー運転手はサービス業だと考えているAさんは、今までトラブルを起こしたことがなく、
それがAさんの誇りのようでした。
「車中でいかにお客様に快適に過ごしてもらえるかを大切にしている」と仰っていました。
お客様に対してまずは挨拶をする、返事をするのは当たり前。話掛けても良いのか、掛けて欲しくないのか。
まずは何か話題を振ってみる、そこでお客様の反応を読むそうです。

「これが出来ない、自分本意の人がこの業界には多い。絶対に変えなくてはいけない体制だ。」と
強くお話されていたのが印象的でした。
弊社代表は「やるべき事は、対自分。すべき事は、対相手。相手の為に何が出来るかを考えれば、
すべき事が見えてくる」と、Aさんと同じ事を話して下さいます。
Aさんとの出会いは、改めて自分自身を振り返る良い機会でした。
往復に掛かったタクシー料金は家計には痛い出費ですが、タクシーを降りる頃には
「良い時間を買うことが出来た!」と清々しい気持ちになっていました。
タクシーを降りる際、「またね、と言うと貴方はまた鍵を忘れちゃうことになるから、またねとは言えないけど、
別の機会にまた乗ってもらえるといいな」と言って下さいました。
鍵を忘れた失敗を払拭させてくれるような言葉を最後まで掛けて頂いて、本当に素晴らしい方だなと思いました。
忘れられない出来事になりました。

 

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