
皆様、こんにちは。井上久恵です。
先週の月曜日は「勤労感謝の日」という祭日でした。
朝起きてそれが分かり、読んで字のごとく、単純に働く人を感謝する日だと思っていたので、
最初に頭に浮かんだのが、いつも一緒に生活をしている主人のことでした。
「働いてくれて有難うの日だから、今晩はいつもより少し頑張って、
おいしいご飯でも作ってあげよう!」と考えていました。
弊社は公休ではなく、その日の朝礼当番は偶然にも私が担当でした。
朝礼で読み上げる『職場の教養』に事前に目を通したとき、
初めて「勤労感謝の日」の真の意味を知りました。
『作物の恵みに感謝し、翌年の五穀豊穣を祈願する日ということで、
宮中行事の中でも最も重要な祭典「新嘗祭」が行われる日』だということが書かれていました。
もっとよく調べてみることにしました。
戦後、「勤労感謝の日」という名前で制定されましたが、
もとは飛鳥時代から今日まで続く神道儀式の一つだったそうです。
作物が収穫できること、作物の作り手である農民や天照大神(簡単にいうと神様)に
感謝するという内容で、現在も全国の神社(有名なところでは、例えば伊勢神宮)では
「新嘗祭」という祭事が行われています。
現在では、10月になれば「新米!」と大々的にうたったお米が店頭に並び、
やはり新米は美味しいので、消費者の一人である私も飛びついてしまいます。
昔はこの新嘗祭が終わるまで(神様に感謝をし終えるまで)
新米を食べることができなかったという説もインターネットで見つけました。
私はそこで「ハッ!」と気付きました。サラリーマンを引退し農業を継いだ父から、
「おいしい新米が出来たから送るぞ」と言われ、送られてきた新米をささっと食べてしまったことを・・・。
その時すぐに両親にお礼の電話を入れましたが、「勤労感謝の日」の真の意味を
もう少し早く理解できていたら良かったと思いました。
お米と一緒に荷物に入っていたイチジクのコンフォートやもブルーベリージャム、いちごジャム。
これらすべてが、自然の恵みや豊かな土壌のおかげで収穫できたこと。
暑い日も寒い日も毎日父が山や畑に入り、愛情たっぷり育ててくれたこと。
そして母が美味しく料理してくれたこと。
せっかく農家の娘として生を受けたので(ようやく実感がわいてきました)、
来年はもう少し慎重に、さらなる感謝をもってこの日を迎えたいなと思いました。